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1999/02/02    

海豚 # 3.

変態的健康大国 アメリカ

異文化から考察する健康とは

<1> ハニィー

英語の映画を見ていると、夫婦同士で、カップル同士で、親子で相手のことを、”ハニィー”とか”シュガァー”とか呼んでいることがある。直訳するば、”蜂蜜”とか”砂糖”と呼んでいる事になる。別に、アメリカに来るまで、ふーーん、変な呼び方。と思っていただけであるが、実際に住んでみて奴らがそう呼び合う理由が解った気がする。

愛する人と同じぐらい、人生でもっとも大切な人と同じぐらい、”甘い”ものが好きなのだ。それと、別に危ない関係でない、普通の男同士でも”ハニィー”とよびあう事も知った。ぼくの仕事のパートナーは、いつも、ぼくのOfficeに入ってくる時は、”ハイ、ハニィー”である。初めはこいつもしかして、オカマ?? と、気持ち悪かったがもうなれた。どうもそういうものらしい。

チームの会議には、ドーナツかクッキーが付き物だ。ドーナツといっても、ただのドーナツではない。チョコレートがべったりついて、しかも、その上に赤や緑の粒粒の砂糖がさらにのっているのである。中にクリームがべったり入っているものもある。クッキーも、一枚食べれば、もう、胃がぐったりするぐらい、たっぷりバターの生地にチョコチップがたんまりと入っているのである。いまだに、一枚を一気に食べれたことがない。午前に半分、午後に半分食べるのやっとである。

それを一人3つ4つと食べるのである。当然、特大のコーラとである。1時間の会議の間に、1リッターは軽く飲む。会社のコーラの自販機は、当然、ただだから、無限に出てくるコーラを、気が済むまで飲めるのである。

ぼくがドーナツに手をださないと、遠慮していると思うらしい。世の中に甘いものが嫌いな人が居ることは、かれらの思考の中にはない。ほら、お前も食べろ。チョコが残ってるよ。遠慮しなくていいから。ほら。と最高の笑顔で進めてくれる。拷問やで。

でもね。アメリカ人は(とくにカリフォルニアの人は)健康にとっても気をつかうから、コーラは、だんぜん、ダイエットコーク。ちょっと、ダイエットコークだと、味がいまいち甘くないので、ダイエットシュガーをほんの3袋ほど、入れて飲むんだな。このスペシャルドリンクはカロリー低くて体にいいだな。ドーナツは Low Fat の奴を買ってるからね。だから、安心ってわけだね。

あのなぁ。じゃあ、どーーして、きみのお腹はそんなに出ているのか考えたことあるのか? と一度でいいから聞いてみたい。

ある日、軍役上がりのアメリカ人と、昼飯に中華料理を食べに行った。席につくなり、とっても、美味しい、ジャスミンティーをウエイターが持ってきてくれた。うーーん。なかなか、美味しいぞぉ。期待できるかなぁ。何を食べようかなぁ。ってメニューを見ていたら、そのアメリカ人が、「砂糖を取って?」という、テーブルの上には、ジャスミンティーしかでていないのである。「えぇ?」と聞き直したら、「そこのビンに入っている白い奴とってくれ」という。知ってるわ。砂糖が白くてビンに入っていることわ。解ってるわ。ドアホ。ぼくは、その砂糖をどうすんや。と思って聞き返してるんや。まあ、ええわ。ほら、砂糖どうぞ。

どどどどどどどーーーーーーーーーーーーーーーぉ。かれは、ジャスミンティーに、5秒間砂糖を入れつづけた。

あのなぁ。君には、このジャスミンティーはもったいない。コークを飲んでいなさい。

というわけで、奴等は、かみさんをハニィーと呼ぶのである。

<2> アジアにインド

アジアにインドがあるように、ものにはゲンドがあるねんぞぉ。

甘いものも、彼らは好きであるが、乳製品も好きである。ミルクはもちろん、チーズ、ヨーグルト、バター。どれぐらい好きかというと、ミルクはガロン(約4リッター)単位で買うのである。日本の最大のパッケージは1リッターだった。こちらでも、1リッターのパッケージもあるが、それは、最小パッケージだ。そのガロンのミルクを2本、3本と買っていくのである。

いわゆるアメリカ人のお宅のご飯を何度かご馳走になったことがある。イタリアン系でチーズをかけてオーブーンで焼くような料理の時。日本人が作ったら、チーズはうすい膜になるような料理である。しかし、チーズは層になっているのである。浅いとろこで1センチ、深いところで3センチの層なのである。これは、ほんま、”はらもち”ええでぇーー。

でもね。アメリカ人は(とくにカリフォルニアの人は)健康にとっても気を使うから、乳製品は、絶対 Low Fat もしくは、Non Fatの奴を買ってるからね。だから、安心ってわけだね。

あのなぁ。いくらLow Fatだからってね。層になったチーズ食ったら同じじゃ。ガロンでミルク飲んだら同じじゃ。アジアにインドがあるように、ものにはゲンドがあるねんぞぉ。

しかも、このLow Fatのミルクの”まずさ”と言ったら......(^^ゞ あぁ。日本の成分無調整の濃い牛乳が恋しい。特に日本人は脂肪好きだからね。肉だって僕たちは一番脂身が多いものを選ぶ。こちらでは、脂身が多い肉ほど安物なのである。たぶん、レジのネーチャンは、この人貧乏なんだわ。わざわざ、安い肉ばっかり選んできて...と思っているに違いない。なんてったって、健康指向だからね。

<3> そう煙たがるな。

ぼくは、長年たばこを吸いつづけている。禁煙をしたこともあるが、大概長く続かない。もう、あきらめていて、一生吸いつづけて肺炎で苦しみながら死んでやると、ほとんどやけくそである。

カリフォルニアは、たばこ吸いにはキツイ街だ。バーですら、屋内での喫煙は禁じられている。当然、Officeなども禁煙だし、一切の公共の屋内は禁煙である。

だから、外を歩く時に吸う事になる。昼飯食いに行く道中は、たばこタイムである。しかぁーーし、たばこに火をつけた瞬間、100メートル先のおばはんが顔をしかめるのである。いーーーやぁ。あの人たばこすうてる。信じられん。あんちゃん健康に悪いで。という顔するのである。

あのなぁ。ミルクをガロンで買う奴等に説教されるおぼえはないわい。ほっておいてくれ。

いったい何が健康的な生活のだろうか? アメリカ人が、どうして太るか気付く日はくるのだろうか?

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