<1> Buy one, get one free.
まだ、アメリカで生活しはじめた頃のある日。かみさんが、料理していてマヨネーズが無い事に気が付いた。ねぇ。ちょっと、スーパー行ってマヨネーズ買うてきて。と、お使い物の司令が下った。早速、車に乗って近所のスーパーへ。えぇっとぉ。マヨネーズっと。あった。あった。しかしでかいなぁ。ビン入りやしな。もっと、小さいのないのかなぁ。うーーーん。いろいろ種類はあるけど、やっぱり、このサイズが最小やなぁ。これやったら、冷蔵庫のポケットに入いらへんやんけ。うん? Buy one, get one free だぁ。つまり、1個買えば、もう1個”ただ”ってことかぁ。このでかいマヨネーズを2個かぁ。うううーーん。
1個でもでかすぎるのに、こんなん2個も買うて帰ってどないすんねん。1個買うたらどうなるんやろ。1個の値段かぁ。つまり、1個買うても2個買うても、1個の値段かぁ。1個で半額にしてくれたらええのに。ぶつぶつ....
これが、もしも、最近ならば、あっ。マヨネーズ Buy one, get one freeになってる、ラッキィー。お1人様4個まで、何をせこいことを、ばーーんと10個ぐらい売ったれや。あっ。水も Buy one, get one freeになってる。ラッキィー。お1人様6個まで、何をせこいことを、ばーーんと10個ぐらい売ったれや。あっという間に、トランクいっぱいの買い物になってしまう。(^_-)
日本では、マヨネーズは、冷蔵庫のポケットにかろうじてスペースを与えられていた。そんな、冷蔵庫の真ん中の段に、どーーんと居座る事など絶対に許されていない。でもね。アメリカの冷蔵庫では、許されるのだ。2個でも3個でもね。なんてったって、冷蔵庫もでかいから。
日本の安売りは、何割引きが基本。でも、アメリカでは、Buy one, get one free が基本。だって、どのお宅だって、大きな、大きな冷蔵庫あるからね。
<2> 超太巻き、サランラップ
閉店間際のすし屋、出前が中心のラーメン屋などに登場する、直径10センチぐらいある業務用のサランラップを見た事あるでしょうか? こんなもん、日本では個人で買う人は誰もいません。サランラップは、電子レンジの横の小さな隙間にアルミホイルとペアーで置かれているものです。でもね。アメリカでは、電子レンジの横のスペースは、”隙間”というには広すぎるスペースです。このスペースに、1番でかい業務用のラップを置いておけばいいのです。強いし、単価は安いし、使いやすいしね。
<3> 専用の...
1人目の子供が、日本で産まれた時、赤ちゃん用の椅子をレンタルで借りた。これが、ふかふかの椅子で、いろんな形(用途)に使える。高い机用から、床すれすれまで、いろんな高さにセットできて、背もたれの角度も、フルフラットの寝る状態から、何段階にも調節できるようになっていた。つまり、これ1台でぜーーーんぶOKという代物である。
ところが、アメリカにはそんな便利な物はない。が、高い机には、それ用の椅子が売ってる。ちょっと寝かすためには、バシネットを使う。食事用のには、食事用の椅子。低いテーブルには、それ用の椅子。レストランに持ち込んで普通の大人の椅子にくっつける椅子。
ひとつひとつの単価は安いのだが、結局、どんどん、子供の椅子が増えている。(^_-) この製品開発の発想の違いも、ぜーーーんぶ、家の広さからくるものなのだ。
<4> 収納スペース
ぼくは、マヨネーズひとつ買う時にも、実は知らず知らず、その収納スペースをいつも考えたことに、ここに来て始めて気づいた。アメリカの生活では、なにか物を購入する際に収納スペースを考える必要がなくなった。単価が安いならどんどん大量に買ってしまう。半額で1個の物を買うのではなく、Buy one, Get one free.で半額の物を平気で2個買う。
これは、真剣にアメリカの景気を支える大きな基本だと思う。
逆に日本で物を売りたいなら、その商品の収納スペースをアピールするというのはいいかもしれない。
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